20141008

いまさらの2014年の夏の話。



2011年から4年間夏の間は、一色海岸の海の家 ''Blue moon''のキッチンでお世話になりました。

夏の間、多くの人にとってここはHomeであります。
子どもたちが集まっては、駆け回り、大人たちが集まっては、語り合い、歌い出す。

みんなが海で生まれ、海で育って、海に帰っていくような。
みんなの顔を見ているとそんな海自体がHomeであることを実感できる場所。

寒い冬がやってきて、周辺に人もいなくなったかと思えば、
あったかい夏が来るのを感じれば、今か今かと待ち遠しい顔ぶれが海に集まり始める。

私たちの日常も同じで悲しみで涙をいっぱいにする日があって、大きく口を開けて笑える日がある。


ここには全てがつまっていた。

みんなのHomeであった。


毎年一緒に働いていたロックミュージシャンであり、BluemoonのTime out coffeeの店長である生馬さんが、海に帰っていったこの夏。
自身の歌でも歌っていた「海に帰るぜ」という言葉通りにたくさんの仲間に見送られ海に帰っていった。
みんなで海に送り出した時、「ああ…本当に海に帰っていったんだ…」と思わされた瞬間だった。
優しい日の光に照らされて、彼の大きな魂がそこにあり、みんなの魂があたたかく見守っていた。


2014年、ここで別れを告げた人がいて、
2014年、ここで結ばれた人がいて、

去っていくものがあり、
生まれるものがある。

「死ぬことは生きること。」
追悼Liveの中で仲間の一人が話していた言葉が心に響いた。

悲しみが私たちにくれる強さや優しさがあり、
私たちの今も深くなっていく。

そんなことを2014年の海は教えてくれた。

人が生まれ、
人が集い
人と人が結ばれ、
人が最後を迎え、

悲しみ。

そこから始まるもの、そこが与えるもののパワーを知った。

そして、そこから深く生まれていく喜びもあった。
仲間の結婚式。
共にそのHomeで色んなことを感じ合った仲間が
ここで結ばれることは、深い喜びがあった。

悲しみがあって、喜びがあって…
人生、それが同時にやってくることもあって…


こうした、悲しみと喜びとが共存することが、まさにLifeであり、
この場所は、まさにそんな出会いも別れも、喜びも悲しみも全てを与えるHomeなのだと
実感した2014年の夏。

ありがとうBluemoon、一色の海。
今まで、色んなことを教えてくれました。

今、葉山を離れ
あのHomeをまだまだ恋しく思うけれど、
また心の中で、新たに特別な場所になっていっている気がする。


大きなあの空と、海と、キラキラとした日の輝き。
また会う日まで。





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