20080621

真実を知る② 映画:「1000の言葉よりも-報道写真家ジブ・コーレン-」

        写真:2001ディヘイシャ難民キャンプ 子どもたちの笑顔

報道写真家ジブ・コーレンのドキュメンタリー映画「1000の言葉よりも」''More than 1000 words''の試写会に行った。

イスラエル人として、毎日のようにパレスチナ問題の報道写真を撮り続ける彼を追った映画だ。

2001PeaceBoatであのイスラエル/パレスチナを訪ねた時を思い出した。あのヨルダン川西岸までのBusでの移動。エルサレム、イスラエル人植民地の高層ビルやマンションが立ち並ぶ現代社会から一転、崩壊された建物や、テロで亡くなった子どもたちの写真が外壁に貼られ、ミサイルに常に包囲され、水や電気もコントロールされる、違う国に来たような思いだったパレスチナ自治区。何かが狂っていた。おじいちゃんの代から難民キャンプ住まいの家族。当たり前であってはならないことが、もうマヒしているような感覚。あの時に思った。和平はあるのか…。この状況は続くだろう…この子どもたちの未来は?…今もなお紛争は続いている。

映画の中でジブの言った言葉を思い出す。「人は目を背けている。たった3キロ先で起こったテロ。街に戻ってみると、Cafeで笑ってエスプレッソをすするイスラエル人たち。狂っている。」そう言った彼の言葉に、自分を考える。日本を考える。世界を考える。人間を考える。
3キロ先で起こったテロに目を背ける人。
隣の国で起こったことに目を背ける人。
地球の裏側で起こっていることに目を背ける人。

イスラエル人の彼が従軍カメラマンとしてパレスチナ問題を撮る、毎日のように何かが起こる地域に出向き、真実を撮る、戦犯をインタビューする、死んだ人を撮る、こと。これは、彼にとって強迫観念だという。
自分の目で見た真実、知った真実によって生まれる深い感情、傷、駆り立てる思い。
私なんぞは彼とは比べることはできないが、私の中にある似た感情を思う。
私にもあの船旅やその後の旅から知った真実がある。
学んだことや、知ったことに私のできることといったら、もっと学び、知ることそして自分と向き合っていくことだった。
駆り立てる思いや、ざわめく思いが混ざり合いながら、自分の“追究”は続く。

「人は嫌なこと、悲しいNewsから目を背ける。死体の写真など見たくないだろう。それでも必要なのだ。人の死をムダにしないために。」と、真実の報道の必要性を語った。

でも、はたまた日本の近日のメディアの真実の報道のし方にはがっかりすることが多い。どの報道局も同じ情報を、同じときに、同じ手法で広めていく。真実を報道することは非常に怖いものでもあるが、それでも日本の報道にこの言葉にあるような報道局のこの日本で生きる、この世界に生きる人々に対するメッセージ性や、強い信念・信条が感じられないのが正直なところだ。

横浜BankART1929でジブ・コーレンの写真展も行われている。
先日、早速出掛けた。
ジブの写真は胸にズシンと訴えた。
映画ではなく、彼の写真がそれを見る私の目にまっすぐと訴えた。
決して自分たちに関係のないことではない。
むごいシーンにも目を背けたくはない。
しっかりと強い思いで見つめた写真たち。

これからの自分に強く残り、また自分の“追究”につながっていくだろう。

映画“1000の言葉よりも-報道写真家ジブ・コーレン-
公式サイト:
http://www.uplink.co.jp/1000words/



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